下水処理の仕組み
下水はどうやってきれいになるのだろう?
下水道は、主に3つの施設で出来ています。
下水を集めて運ぶ下水道管。
地下深くなった下水道管から下水を汲み上げるポンプ所。
下水を処理してきれいな水によみがえらせる水再生センター。
下水道は、汚れた水をきれいにして川や海に戻すことで、都市における水循環の一翼を担っています。
▲全体図
① 街
わたしたちが生活する中で使った水や降った雨は、下水道管へ流れていきます。
② 下水道管
汚れた水や雨水を集めて、水再生センターまで運びます。水が自然に流れるよう、ななめに少しずつ地下深く下がっていくように作られています。
③ ポンプ所
地下深くまで流れていった下水を一度くみ上げてから、もう一度下水道管に流し、水再生センターまで自然に流れるようにしています。
④ 沈砂池 処理工程
下水の中にある大きなゴミや砂などを沈めて取り除きます。
⑤ 第一沈でん池 処理工程
こまかい汚れを2~3時間かけてゆっくり沈めて、取り除きます。
⑥ 反応槽 処理工程
泥(活性汚泥)の中に微生物が住んでいて、下水の中の汚れを食べてくれます。
微生物が元気に働けるよう、空気を送っていますます。(6~8時間)
⑦ 第二沈でん池 処理工程
反応槽から流れてきた泥(活性汚泥)をさらに3~4時間かけてゆっくり沈めて、汚れを取り除きます。
⑧ 再生水施設(⑦より一部使用)
処理した水をトイレ用水などに再利用するため、砂の層を通すなどして、よりきれいな「再生水」をつくります。
⑨ 塩素せっしょく槽
⑦で汚れを取り除いた後の水を、プールなどで使われる塩素の仲間で消毒して、きれいにした水を川や海に返します。
⑩ 汚泥処理施設
⑤⑥⑦で沈めた泥は水分を取り除き、燃やして灰にして埋め立てたり、資源としてわたしたちのくらしに役立てます。
合流式と分流式の違い
下水の排除方式には、合流式と分流式があります。
合流式は、汚水と雨水をひとつの下水道管で集め、水再生センターまで運ぶ方法です。
分流式は、汚水と雨水を別々の管で集め、汚水は水再生センターまで運び、雨水はそのまま川や海に流す方式です。
東京都区部の多くで合流式が、多摩地域の多くで分流式が採用されています。