ビルピットとは?
ビルの地下にある厨房やトイレ等は、下水道管より低い位置にあるため、排水を自然流下で排水することができません。そのため、地下部分で発生した排水をポンプでくみ上げて下水道に排除しています。このとき、一時的に排水を貯留する排水槽を「ビルピット」と呼んでいます。
ビルピットはお客さまの財産であるため、お客さまご自身で維持管理して頂く必要があります。
ビルピットが適切に維持管理されないと…どうなる?
お客さまのビルから悪臭が発生する可能性があります!
ビル街などで発生する悪臭の原因の一つとしてビルピットからの悪臭が挙げられますが、下水道局に寄せられる悪臭苦情のほとんどがこのビルピット臭気に起因するものです。
ビルピット臭気のメカニズム
ビルピット内で汚水は徐々に腐敗して、硫化水素が発生します。
硫化水素はビルピット内では排水中に溶けていますが、排水ポンプによって公共下水道に排出されるときに気体化して、道路上の雨水ますなどから悪臭を周辺に放ちます。これがビルピット臭気のメカニズムです。
ビルピット臭気は、道路上の雨水ます等から臭うため、下水道施設が悪臭発生源であると一般に誤解されがちですが、実際の発生源はビルピットであり、排水槽の構造や維持管理が不適切な場合に、より顕著に発生するものなのです。
下水道施設が腐食・破損し、交通機能等に支障をきたす可能性があります
悪臭の原因である硫化水素によって下水道施設が腐食・破損し、道路陥没が発生した事例もあります。
ビルピットに起因する課題のイメージと対策事例のご紹介
これらは、ビルピットの構造や維持管理を改善することで無くすことができるものです。
ビルピット臭気の無い街づくりにご協力をお願いします。
ビル等の管理や設計に関わる皆さまへ(臭気を出さないために)
~ビルピット臭気対策マニュアル~
~ビルの新築に伴う地下排水槽(ビルピット)設計の手引~
東京都では、ビルの建築・設備設計者の方に向けた「ビルの新築に伴う地下排水槽(ビルピット)設計の手引」を発行しています。
本手引に基づき適正にビルピットが設置されることで、ビルピット臭気が減少するだけでなく、ビルの衛生確保や躯体の耐用年数の向上等、ビルの維持管理上のメリットが得られる可能性があります。
詳細は下記リンク先を参照願います。
参考資料
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