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5 凝集槽

凝集処理では、凝集剤の種類の選定、添加量、撹拌強度、撹拌時間、pH及び懸濁物質などの量が重要な因子になります。凝集剤の種類の選定のため、ビーカーテストで条件を想定し実機で最適な条件を決定して下さい。添加量、懸濁物質量によっては沈殿槽での沈殿不良となります。日常の点検では、目視によるフロックの観察が有効です。

(1)凝集剤の注入量

凝集剤は、不足すると良好なフロックが得られず、過剰に注入すると凝集の妨害となります。そのため、最適なフロックが得られるよう凝集剤の注入装置や濃度を調整して下さい。なお、高分子凝集剤は、溶解や希釈が適切でないと濃度が不均一になり、過剰注入や注入不足の原因になるので注意して下さい。

(2)撹拌強度

凝集槽の撹拌は、強すぎても弱すぎても良いフロックは得られません。凝集槽の状態を観察しながら最も適した撹拌強度に調整して下さい。撹拌強度が弱すぎるとフロックが底部に沈みます。

(3)適正なpH範囲

pHと凝集は密接な関係にあり、排水のpHが凝集に適した範囲に調整されていないと良いフロックは得られません。凝集槽に流入する排水のpHを測定し、適正範囲外の場合にはpH調整槽などの処理状態を点検して下さい。

(4)凝集剤の変質

有機凝集剤の場合には、水に溶解した状態で長期間放置しておくと変質し、凝集効果が低下します。凝集剤を希釈調整する際は、一日当たりの使用量を調べておき、夏期の場合は2日程度、冬期でも3日程度で使い切れる量を調整して下さい。

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