森ヶ崎水再生センター
森ヶ崎水再生センターは、東西二つの施設からなっており、わが国最大の水再生センターです。処理区域は、品川・目黒・大田・世田谷区の大部分、渋谷・杉並区の一部で、面積は14,675ヘクタールです。これは区部全体の面積の約4分の1にあたります。また、多摩地域の野川処理区等の下水も受け入れています。
処理した水は東京湾に放流しています。また、その一部を砂ろ過してセンター内で機械の洗浄・冷却やトイレ用水に使用するほか、大田清掃工場にも供給しています。
発生した汚泥の一部は、消化槽でガス化して発電の燃料として活用するとともに、芝浦水再生センターから送られた汚泥とあわせて南部スラッジプラントに圧送し処理しています。
森ヶ崎水再生センターの特色
メタンガスを利用した発電事業~国内の下水道事業で初めてPFIを導入~
水処理工程で発生した汚泥を濃縮槽で濃縮します。
濃縮汚泥は、嫌気状態※1で加温し※2、約51℃で20日間ほどの汚泥消化期間で有機物をガス化し、消化ガス発電施設へ供給されます。
このバイオマスエネルギー※3であるメタンガスを、発電設備の燃料として活用し、年間約2,000万キロワット時の発電を行っています。(バイオマス発電)
発電設備の設置及び運営については、下水道事業としては国内初となるPFI※4を導入しました。事業効果として施設の建設費や維持管理費の節減が図れます。なお、バイオマス発電によるクリーンなエネルギーとしての環境価値については、グリーン電力証書システムを通じて第三者に譲渡しています。
事業開始 平成16年4月
※1 酸素がない状態
※2 汚泥を温める熱源は、発電設備からの温水と、南部スラッジプラントからの廃熱温水があります。
※3 生き物がつくる再生可能エネルギー
※4 PFI(Private Finance Initiative) PFIとは公共事業に民間の資金、技術力、経営能力を取り入れる手法です。森ヶ崎水再生センターでは、PFIにより民間のノウハウを活用し、低廉な電力を確保しています。
ガスエンジン発電機
ためる
NaS電池設備
電気料金の安い夜間にNaS電池を充電し、この電力を昼間に利用することで、電力料金を削減しています。また、電力需要のピーク抑制による電力不足などへ対応します。
つくる
小水力発電
処理水の放流きょは、高潮などにそなえて海面より数メートル高い位置に設置されています。この放流落差を利用した水力発電機を5基設置し、年間約80万キロワット時(一般家庭の約220世帯分に相当)の発電が可能です。水力発電は太陽光発電や風力発電と比べて発電電力が安定しています。
運転開始 平成17年6月
太陽光発電
センター東施設では、周辺に高い建物が無いため、反応槽の臭気・転落防止用の覆蓋上部に太陽電池モジュール250ワット×4,480枚を設置し、最大出力1メガワット、年間発電電力量約115万キロワット時(一般家庭の約320世帯分に相当)の発電が可能です。
運転開始 平成28年4月
水力発電や太陽光発電は地球温暖化の原因となる二酸化炭素等の温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギーです。
これらの発電で年間約900tの二酸化炭素を削減し、環境負荷軽減に貢献しています。
案内図
所在地 | 〒143-0013 西:東京都大田区大森南5-2-25(事務所)地図 〒143-0004 東:東京都大田区昭和島2-5-1 電話:03-3744-5981 ※見学ご予約・お問い合わせは下部に記載の水再生センター見学受付窓口までお願いします。 |
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交通 | JR「大森」駅または「蒲田」駅から京急バス「森ヶ崎」行き終点 東・西施設間の車両通行不可 |
東京都虹の下水道館
下水道の役割や水環境の大切さを、楽しみながら学べる体験型施設です。
- 開館時間/9時30分~16時30分(入館は16時まで)
- 入館無料
- 休館日/月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、その翌日休館)、年末年始 夏休み期間は無休
- 所在地/江東区有明2-3-5 有明水再生センター(有明スポーツセンター側5F)
- 電話番号 03-5564-2458
- ホームページ 虹の下水道館
下水道局ホームページ
東京アメッシュ
都内とその周辺地域で降っている雨をレーダーと地上雨量計で観測し、リアルタイムに表示するシステムです。
※ 東京アメッシュは東京都の登録商標です。
下水道局との関係をにおわす悪質業者にご注意を!
下水道局では、宅地内排水設備の修理や清掃などを業者に依頼することはありません。
土曜、日曜、祝祭日、年末年始を除いて、水再生センターの施設を見学することができます。ご予約・お問い合わせは見学受付窓口までお願いいたします。
電話番号 03-3241-0944
受付時間 9時~17時(平日のみ)