八王子市単独処理区の東京都流域下水道への編入事業が完了しました
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八王子市北野下水処理場の下水を東京都流域下水道(八王子水再生センター)に段階的に受け入れておりましたが、このたび、残りの合流地区の汚水を受け入れる工事が終了しましたので、お知らせします。これにより、八王子市単独処理区の編入事業は完了しました。
背景
東京都多摩地域の一部では、市街化が早期に進んだ地域を中心に、都の流域下水道が事業化される以前から市が単独で公共下水道を整備していました。これらの中には、事業開始から長期間が経過したことから、施設の老朽化等の問題を抱えているものがあり、下水道事業の広域化・共同化の一環として、都と市が連携して単独処理区を都の流域下水道へ編入する事業を進めています。
このうち、JR八王子駅周辺等の市街地を処理区に含む、八王子市の北野下水処理場は、供用開始から約50年が経過し、施設の更新、高度処理、耐震性の向上への対応が課題となっていました。
八王子市北野下水処理場(昭和44年稼働)
八王子市北野下水処理場の老朽化した施設
編入事業の概要
八王子市単独処理区である北野処理区は、下水道の整備時期により、分流式と合流式に分かれています。平成27年度に受入先となる都の八王子水再生センターの現有処理能力で受入可能な分流式地区について先行して編入しました。
残る合流式地区の編入に伴う処理水量の増加に対応するため、都の八王子水再生センターでは、水処理施設や設備等の増設を進め、令和3年1月22日に北野処理区の編入が完了しました。
編入事業の概略図
増設した八王子水再生センター水処理施設(5-1系)
施設の諸元
八王子水再生センター (東京都下水道局) |
【参考】北野下水処理場 (八王子市) |
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運転開始 | 平成4年(分流) |
昭和44年(合流) 昭和55年(分流) |
処理能力(m3/日) | 177,200(5-1系含む) |
合流31,300 分流41,300 |
普及率(%) | 99 |
100 |
計画処理面積(ha) | 8,533 |
合流354 分流615 |
水処理方式 | 標準活性汚泥法、嫌気無酸素好気法ほか |
標準活性汚泥法 |
高度処理の導入率(%) | 62 |
0 |
汚泥処理方式 | 濃縮-脱水-焼却 |
濃縮-脱水-焼却 |
編入の効果
- 高度処理施設のある八王子水再生センターで処理することで、良好な水環境が創出できます。
- 流域下水道のスケ-ルメリットを活かして、施設の更新費や維持管理費の縮減が図れます。
- 八王子水再生センターと多摩川上流水再生センターを結ぶ連絡管によるバックアップ機能を活用することで、震災時等における処理機能が確保できます。
編入の経緯
平成21年度 「流域別下水道総合計画」に単独処理区の流域下水道への編入を位置づけ
平成24年度 編入に関する基本協定の締結
平成25年度 編入に関する実施協定の締結
平成27年度 分流地区を編入(平成27年7月6日)
令和2年度 合流地区を編入(令和3年1月22日)
※八王子市のHPでも編入事業について紹介しています。
お問い合わせ
流域下水道本部 技術部 計画課
電話 042-527-4855