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第4回 下水道の未来を切り拓く技術開発

無人清掃ロボット

~人が入ったら危険な場所をロボットが清掃~

下水道管内は場所によって土砂が溜まりやすいのですが、現在は下水道管内に作業員が入って清掃作業を行っています。

しかし、下水道管内での清掃作業は、もともと作業環境が良くないうえに、堆積物から硫化水素などの有害ガスが発生する場合や、水量が多い場合もあるなど、危険をはらんだ作業になっています。

人が入って清掃することが困難な下水道管内の清掃作業を安全に行うため、民間企業と共同で無人清掃ロボットを研究開発しました。

無人清掃ロボットは、従来の調査ロボットを改造したもので、高圧洗浄ガン(水を噴射できるノズル)と吸引口を取付け、地上の超強力吸引車で堆積物を吸い上げます。

開発にあたっては、品川区や豊島区、江東区内の実際の下水道管内などで土砂の清掃を試行しました。

写真:人力作業状況

写真1 人力作業状況

写真:カメラを搭載した調査ロボット・無人清掃ロボット(今回開発)

無人清掃システムの特徴

  1. 無人清掃ロボットは、マンホール(直径60cm)から 10パーツ程度に分割して搬入し、底部に設置した作業足場の上で組立てます
  2. 無人清掃ロボットは地上のモニターで下水道管内を確認しながら、洗浄ガンで崩した土砂を吸引口から吸い込みながら清掃します。
  3. 吸引した水混じりの土砂は、地上の連続吸引排出装置の中で分離したのち、水は下水道管に戻し、土砂のみを搬出します
  4. 1日の清掃能力は、土砂の見える水位40cm程度であれば、最大4.1㎥(お風呂15杯分)が可能です。水位150cmまで作業可能ですが、水位が高いと清掃能力は落ちてしまいます
  5. 下水道管内での水平距離は地上でのホースのけん引能力実験から300mまでは可能です。マンホールの深さについては、共同研究期間中に約37m程度での施工を確認しました。(都営大江戸線新宿駅の深さは36.6m)

〇今後の利用

今後は、作業員が入ると危険な箇所の清掃作業については無人清掃ロボットの活用を増やしていきたいと考えています。

画像:図1 無人清掃システム

図1 無人清掃システム

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