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第2回 下水道の未来を切り拓く技術開発

技術開発により進化する焼却炉~「HTT」の推進に貢献~

下水道局は、年間に約21億㎥(東京ドーム約1,700 杯分)の下水を処理していますが、同時に処理の過程で発生する年間約120万トンもの汚泥を焼却処理しています。汚泥の焼却では、二酸化炭素(CO₂) や一酸化二窒素(N₂O)などの温室効果ガスが発生するとともに、焼却炉を動かすための電力・燃料を大量に消費することから、これらを削減するための新たな焼却炉の技術開発に取り組んできました。

焼却炉の進化の経緯

技術開発に取り組むまでの焼却炉は多くのエネルギーを消費していました。今では技術開発によって、単に燃やすだけでなく汚泥が持つエネルギーを有効活用する焼却炉へと進化しています。CO₂の298倍の温室効果を持つN₂Oは、焼却温度をより高くすることで排出量が低減できるため、800℃程度であった初期型の焼却炉の燃焼温度を850℃程度にまで上げることのできる焼却炉を開発することで、N₂O排出量を大幅に削減しました。
その後、さらなる温室効果ガス削減への取組として、高性能な汚泥脱水機を採用することにより燃料が不要になる「省エネルギー型焼却炉」や、焼却廃熱を活用した発電により焼却炉で使用する電力が自給できる「エネルギー自立型焼却炉」を開発・導入しています。

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HTT を推進する「エネルギー供給型焼却炉」の開発

昨今の電力ひっ迫を受け、東京都では電力のHTT[(H)へらす・(T)つくる・(T)ためる]を推進しています。下水道局では、これまで技術開発してきた焼却炉により、使用する電力を「へらす(H)」取組と「つくる(T)」取組を進めてきました。今後は、汚泥に含まれるエネルギーを最大限利用することで、焼却炉で使用する電力以上に発電し、汚泥処理施設や水処理施設にも電力を供給できる「エネルギー供給型焼却炉」の開発に力を注ぐなど、「つくる(T)」取組を強化していきます。

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