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第28回 鉄蓋大好き!

一人何役もこなすマンホール蓋

傭兵鉄子 TETSUKO YOHEI

突然ですがクイズです。

Q:スタンプラリー、トレーディングカード、ポストカード、食器、文房具、カレンダー、御朱印帳、お守り、お菓子、バッグ、Tシャツ、手拭い、クッション、缶バッヂ、キーホルダー、ミニチュアグッズ、テーブル・・・・・・。さて、これらに共通して使われている物はなんでしょうか。

A:答えはマンホール蓋です。

マンホール蓋は下水道など地中に埋設した各種インフラの点検孔の蓋ですが、最近はそのデザインを使って上記のようなグッズが作られることも多くなりました。そうした動きは特にここ5~6年の間で加速しています。商品化されるのは人気がある証拠。それだけマンホール蓋に興味を持つ人が増えたのかと思うと感慨深いです。好きになれば実物が欲しくなるのがマニア心。でも、欲しいと思ってもマンホール蓋は基本的に個人では買えませんし、保管には広い場所が必要で扱いも大変です。その点、グッズは手軽に手に取って楽しめるのがいいですね。

街の近代化と公衆衛生の向上に不可欠な下水道。マンホール蓋が"下水道の広報マン"だけでなく、まち起こしなど地域活性の観光資源としての役割を持ったり、かわいいおしゃれアイテムとして取り上げられるようになるなんて、数十年前には考えられないことでした。興味を持つ人が多くなればその分注目度も増します。その土地のイチ推しを詰め込んだデザインマンホール蓋は、街のガイドブックのような役割のほか、宣伝ポスターなどの用途にも使われるようになりました。印刷したプレートをはめこむタイプのマンホール蓋はデザインの入れ替えができるので、期間限定のイベント告知や商品の宣伝、行き先案内やマナー啓発にも活用されています。自治体によっては積極的にHPや広報誌で広告主を募集して、地域密着型の宣伝に使っているところもあります。

また、新しく作るだけでなく、使用済みの蓋を自治体がオークションに出品したり、路上の文化遺産として保存したりと、マンホール蓋は価値ある物としても注目を集めています。その関心は下水道から離れた所にも広がり、奉納品として神社に納められた蓋や、下水管路の無い場所に記念モニュメントとして置かれた蓋など、"マンホールの蓋"以外の用途で作られる物も出てきました。最近ではマンホール蓋からヒントを得た作品を発表するアーティストも増えているようです。

各自治体が工夫を凝らして作ったマンホール蓋には、下水道以外の場所でも使いたくなるほどの魅力と可能性が詰まっています。

画像:マナー啓発の役割も担う、東京都調布市のゲゲゲの鬼太郎デザインマンホール蓋(C)水木プロ

マナー啓発の役割も担う、東京都調布市の
ゲゲゲの鬼太郎デザインマンホール蓋
(C)水木プロ

画像:2020年6月に神田明神に奉納された神田祭と随神門のデザインマンホール蓋

2020年6月に神田明神に奉納された
神田祭と随神門のデザインマンホール蓋

傭兵鉄子(ようへい・てつこ)

マンホール蓋&腐食金属愛好家。愛好家主催のイベント『マンホールナイト』実行委員。学生時代「自分の街をプロデュースする」という課題がきっかけで市町村毎に違う絵柄の鉄蓋に気付き、以来その魅力にハマる。アニメに登場する蓋も研究観察対象。

表紙

旧三河島汚水処分場 運転開始100周年

下水はどうやってきれいになるのだろう?

第20回 下水道れきし旅

第20回 小学生下水道研究レポートコンクール

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